アジャイルコーチの備忘録

3歩歩いたら忘れるニワトリアジャイルコーチの備忘録。書評、活動記録など...

スクラムチームの学習/スキトラ方法4選

スクラムをやっていてチームでの学習やメンバー間のスキルトランスファー(以下スキトラ)に苦戦されている方は多いのではないでしょうか? かく言う自分も支援先でモブプロはしてもらっているものの、それ以外の手段でどうやって学習やスキトラを促進するかにいつも頭を悩ませています。

というわけで、「モブプロ以外のチーム学習やスキトラ、どうしていますか?」ということを先日5月15日に開催された「スクラムと大規模スクラム(LeSS)の探究 Lean Coffee 編」の参加者に伺ったところ、とても良いアイディアをいただいたのでここにご紹介します。

www.odd-e.jp

学習

学習をプロダクトバックログアイテムとして管理する

チームとして学習をしているチームは多いですが、学習をプロダクトバックログとして管理しているチームは少ないかもしれません。実施された方によれば、完了の定義(DoD)や受入条件を決めることで学習範囲や効果が明確化されたり、さらにチームとしての学習のベロシティが見えたという複数の効果があったとのこと。なるほどー!

自分たちでテーマを決め、毎朝30分勉強会をする

学習といえば定番の勉強会ですが、なかなか持続しないのも事実。
「みなさんが興味ないテーマの時にも参加していますか?」と尋ねた所、自分たちで挙げたテーマから投票で決めているため参加者のモチベーションが高く続けられているとのこと。また、毎朝30分ずつというのもみんなが続けやすくするための工夫だそうです。

スキトラ

バグ対応をSlackのスレッドに記録する

あるチームでは知識(=物事を知っていること)と技能(=物事が実際に行えること)を意識してスキトラしていました。そのチームでは"バグの解決"という技能をスキトラするために、バグ発生時は対応者にSlackのスレッドへ対応内容を逐一記録してもらったそう。"何のスキル"を伝えたいのかを明確化し、それに応じた対応をしていることがとても勉強になりました。

新人ほど人に説明する機会を作る

6人から新人6人が増え一気に12人のチームになった際の、新人へのスキトラ事例を教えていただきました。
こちらのチームではまず、既存メンバーと新人とでペアを組みスプリントプランニングをしてもらったそうです。さらに、新人に知識を定着させるために、新人がプランニング内容を他メンバーに説明するというルールがあるのが面白いと感じました。人に説明することは学習効果が高いため、何かを学習したい際は説明する機会を積極的に作ると効率が高そうです。

studyhacker.net

まとめ

今回は、モブプロ以外のチーム学習やスキトラついての教えていただいた方法をご紹介しました。早速現場でも提案していきたいなー! そしてもちろんこれだけではないと思うため、皆様が実施している工夫があれば是非教えていただければ幸いです!
そして、素晴らしいイベントを企画してくださったOdd-e Japan様、ありがとうございました!!