大切なことに、あえて時間を掛けない
以前はワークショップやふりかえりで意見を挙げて貰う際、時間を多めに取っていた。じっくり考え、なるべく良い意見を出してもらいたいと考えているからだ。
ただ、先輩コーチから「余り時間を掛けない方が良い場合もある」とアドバイスを受けてから考えが変わってきた。
理由は2つある。
1つ目は、経過時間と意見の重要度は反比例するからだ。
つまり、最初に直感的に出した意見が、本人にとっては一番切実な意見であることが多く、その後はさほど切実ではない意見が挙がりがちだ。
(さらに、シンキングタイムが長ければ長いほど、時間を埋めるためだけの意見が挙がっていくことが多い)
2つ目は、意見が多く挙がれば挙がるほど、その後の共有に時間が掛かるからだ。時間を取ったせいで、どうでもいい意見が挙がり、その意見の共有に時間を取られワークショップやふりかえりが間延びするのは悪循環なのだ。
そのため、最近では、意見を挙げてもらう時間は必要そうな時間から-10〜20%した時間を設定するようにしている。(たとえば、5分必要そうならば、4分にする)
また、たとえばワークショップの最初にチーム分けをする時があるが、その際も以前は10分程度取っていたが、最近は1分程度にすることも多い。
「今から、(Miroのフレームに名前の付箋を用意し)今から1分で3チームに分かれてもらいます、お願いします!」
で、何とかなることが多い。あの人と一緒になりたいなどと余計なことを考えている暇がなく、とにかく動くしかないからだ。
そこで、たとえばふりかえりやワークショップでのシンキングタイムを半分にするという実験はどうでしょうか? むしろかえって良い意見が出るかもしれません。