アジャイルコーチの備忘録

3歩歩いたら忘れるニワトリアジャイルコーチの備忘録。書評、活動記録など...

チームの雰囲気を悪くするアジャイルコーチ

ブログを再開したきっかけは2つある。

ひとつ目は、偶然観た「人生を変える情報は偶然からやってくる」という勝間和代氏のYouTubeだ。
以前は、誰かと同じ意見を言うのは無意味だと思っていた。
けれどもこのYouTubeを観て、誰がいつ何に触れるかはわからない、ので、たとえ意見が被ったとしても、このブログでその意見に触れるかもしれない誰かのために書くことは意味があると思い直した。

www.youtube.com

ふたつ目は、エドガー・シャインの著作における「ワンアップ」という言葉でググった際、偶然目に止まった竹端寛氏のブログだ(これも偶然)。

竹端氏はブログで、様々な書籍を引用しつつ、自身の体験談や意見、そして感情を縦横無尽に綴っている。
こんなブログが書けたら。
それに、僭越ですが、こういうやり方ならば毎日書けるかも、とも思った。

surume.org

それでも、書籍を引用して、そこからのインスピレーションや自分の感情や思考を書くというスタイルは、「我田引水」ではないかという後めたさもあった。
けれども、今日、『プレイフル・シンキング[決定版] 働く人と場を楽しくする思考法』を読み、「創造的借用(creative appropriation)」という概念を知り、ずっと抱えていた後ろめたさが消えた。
そう、自分がブログでやりたいのは創造的借用なのだ。

また、アウトプットは学びそのものの行為でもある。よく、知識や情報を「インプット」することが学びだと誤解されがちだが、それは違う。アウトプットする過程において、インプットした知識や情報を自分なりに咀嚼し、意味の組み替えや再構成を行うことで自分のものにしていくことができるのである。これを「創造的借用(creative appropriation)」という。

さて、本書の「プレイフル」というキーワードとアジャイルコーチを強引に託ければ、アジャイルコーチが一番やってはいけないことは「チームの雰囲気を悪くすること」ではないかと思うようになった。

個人的に気をつけていることは、たとえば、成果がなかなか出なかったり、失敗したチームを追い詰めないこと(失敗は気づきの貴重な種だ)。チームができないことではなく、できることを探すこと。チームの悪い雰囲気に飲まれ、自分自身まで感情的にならないこと。
そんな時は、努めて明るく、気楽に以下のようなことを問いかけてみる。

「何か雰囲気が暗くないですか」
「うまくいっていないようですね」
「一緒にやってみませんか」
「休憩しませんか」