アジャイルコーチの備忘録

3歩歩いたら忘れるニワトリアジャイルコーチの備忘録。書評、活動記録など...

WE ARE NOT ALONE 〜RSGT2020参加レポート!(非Keynote/セッション編)

今回は、先日1/8(水)〜1/10(金)にかけ開催された Regional Scrum Gathering Tokyo 2020 の感想をレポートします! チケットは1時間経たずに完売、素晴らしいイベントとは聞いていたものの、内心「どんだけ〜?」と疑っていた私。ただ、終わってみて思うのは想…

アーキテクチャ民主化の光と影。『Design It!』を代わりに読む

はじめに さまざまなロールを転々としてきましたが、10年以上ソフトウェア開発の世界にいます。さまざまなプロジェクトでさまざまなアーキテクトと仕事をしてきましたが、関わったすべてのプロジェクトで、システムを設計したのは一人でした。 1. 新卒で最初…

アジャイル導入への最大の敵は、アジャイルを叫ぶあなたかもしれない - 『U理論入門』を代わりに読む

はじめに アジャイルコミュニティで一番飛びかう質問は、「組織にアジャイルを導入するにはどうしたらよいか?」ではないでしょうか?もしも私に訊ねられたら、以下のように答え『Fearless Change』を勧めていました。 相手にヒアリングする 相手の課題を解決…

2020年に制したいゲーム。コーチングの源流になった『インナーゲーム』を代わりに読む

はじめに まずは私がこのブログを書いている時、 頭中で鳴り響いた声の数々をご紹介します。 どうせ誰も読んでくれないよね こんな地味なテーマじゃダメだよ 46年前の本なんて誰が興味を持つんだ!? 最近SNS更新してないから、スルーされるかも... 新年感ない…

チームは問題解決を見てはいけない、夢と理想を見る

はじめに この記事は森さんの素晴らしいブログに触発され、(私は行けなかったのですが)Agile Talks vol.1のセッションで話題に上がった「チームは問題解決を見てはいけない」という命題について私なりに向き合った考察です。qiita.com この問いには正解はな…

『組織パターン』プロジェクトマネジメントのためのパターン言語を代わりに読む

はじめに 今回は『組織パターン』第II部から「4.1 プロジェクトマネージャーのためのパターン言語」を代わりに読みます。第II部でパターンの羅列に入ることで、「パターン言語についての概説を読み進めた第I部の興奮がどうか冷めませんように」と祈りながら…

はじめてコーチング講座に参加して

はじめに 12月9日から通っている「Deep Coaching -共感コーチング6週間講座」というコーチング講座の初回感想レポートです。Deep Coachingとは、CNVC認定トレーナーのマーサ・ラスレー氏による「NVC(非暴力コミュニケーション)の学びを統合した深いつなが…

『組織パターン』第1部を代わりに読む(パターンは疎結合、スクラムは密結合)

ずっと積読していた『組織パターン』を読み始めた。 難解でもあるが、なんて楽しくエキサイティングな本だろう。組織パターン (Object Oriented SELECTION)作者:James O. Coplien,Neil B.Harrison,ジェームス・コプリエン,ニール・ハリソン出版社/メーカー: …

「あー、それわかる〜!」は共感か? NVCにおける「他者共感」を考える

はじめに NVC(非暴力コミュニケーション)における他者共感について語る前に、私がNVCに触れる以前に私が「他者に共感する」際にやっていたことを言語化してみよう。 一言でいえば、私は、自分の経験や心理学的知識を動員させ、相手の感情にマッチング(当たり…

問いかける際のたったひとつの冴えたやり方〜『問いかける技術』を読んで感じたこと

NVCにハマっていると言ったら「これもいいかもよ」と先輩に教えられたエドガー・H・シャインの『問いかける技術』を読んだので、感想や感じたことをつらつら書いてみます。問いかける技術――確かな人間関係と優れた組織をつくる作者: エドガー・H・シャイン,…

「今日マネージャーは不機嫌だ」「この部屋はとても暑い」は観察か? NVCにおける「観察」を考える

はじめに NVCにおける観察とはなにか? なぜ評価と観察をまじえてはいけないのか? 観察は期間限定 おわりに はじめに つい先日も「事実」と「意見」をうまく分けられないビジネスパーソンについてのブログが話題になったり、アジャイルという文脈でもスクラ…

アジャイルは世界を変えるか? [動画紹介]TED: アジャイル国家: ニュージーランドのテロへの対応(TED: Agile Nation: New Zealand's response to terrorism)

はじめに 5月15日にニュージーランドで開催されたTED×Auklandの「アジャイル国家: ニュージーランドのテロへの対応(Agile Nation: New Zealand's response to terrorism)」というトークにとても感動したので、ぜひご紹介したいと思い書きました。TEDwww.yout…

Fun! Learn!...そして運営の努力! に満ちた約180分のお祭り - アジャイルひよこクラブレポート(2019/10/18(金))

先週の10/18(金)、アジャイルひよこクラブというアジャイル・コミュニティに参加したのでレポートします。レポートのタイトルを「Fun! Learn!...そして運営の努力! に満ちた約180分のお祭り」としたのは、2回目の参加ながら「アジャイルに大切な知恵はすべて…

本当は思ってもないことを感じてる"フリ"はもうやめよう - NVCダンスフロア体験会レポート(2019/09/26)

去る9/26(木)に「【東京・小石川9/26】共感的コミュニケーション練習会(富坂)第44回 NVCダンスフロアその2」というNVCダンスフロアのワークショップに参加してきたので印象に残ったことをレポートします。NVCとは何なのかはNVCとは を、自分がNVCにハマっ…

何かを変えようと思ったら、まずは人の話を聞きまくれ - 『アジャイルコーチからのアドバイス』

9月21日のXP祭り2019で購入した『アジャイルコーチからのアドバイス』を読みました。とても薄い本(ページ数数え忘れた)に関わらず、というかだからこそ短い言葉の中に貴重なアドバイスが詰まった本でした。(本を読んだり、お会いして話を聞いたりして思った…

NVCワークショップ(9/19(木) Atlya聞く・聴くカフェ〜心が潤う対話会/ Atlya参宮橋)レポート

NVCとは、いい人になるためのものではなく、自分に正直になるためのものである 最近は家族からも煙たがられるくらいNVC、NVCと話しておりますが、実は、NVCは「実践が命」と積極的にワークショップに参加しております。 先日、「Atlya聞く・聴くカフェ〜心が…

自分がNVC(非暴力コミュニケーション)にハマった理由(SINCE 2019/9/15)

ここ2週間ほどNVC、NVCと騒いでいますが、NVCとは何かを伝えず騒いでいるだけではさみしいだけと気づいたので、NVCとは何かとハマった理由をまとめたいと思います。 きっかけ NVCとはなにか 暴力的なコミュニケーションをしていた自分 NVCにハマった理由 お…

『アジャイルな見積りと計画づくり』を代わりに読む(1章 計画の目的)

1章 計画の目的 「計画することがすべてだ。立てた計画はどうでもいい。」 ーー陸軍元帥 ヘルムート・グラフ・フォン・モルトケ さて、1章は計画の「目的」について書かれた章だ。 計画の目的? そんなの分かりきってるよ と思ったあなたこそ、この本を、(そ…

『アジャイルな見積りと計画づくり』を代わりに読む(イントロ)

今週からアジャイルの名著、『アジャイルな見積りと計画づくり』についてちびちびとまとめてたり感想を書いていきたいと思います、アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~作者: Mike Cohn,マイクコーン,安井力,角谷信太郎…

定量は過去、定性は現在、予兆は将来(石井淳蔵)

今日読んだ『欲望する「ことば」「社会記号」とマーケティング』で引用されていた一節がとても印象に残ったのでメモ欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング (集英社新書)作者: 嶋浩一郎,松井剛出版社/メーカー: 集英社発売日: 2017/12/15メディア:…

聞くのは耳ではなく心によって行われる。耳は音をとらえ、心は意味を聞き分ける(W・マイズナー)

『コンサルタントの秘密』を参考に、今クライアントの話を聞くときに試しているテクニックをメモ 言葉と音楽が合っていなかったら、そこに欠けた要素がある。 コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学 作者: G.M.ワインバーグ,木村泉,ジェラルド・M・ワ…

従来型のマネージャーは、スクラムチームでどのような役割をすべきか?

従来型の開発スタイルからスクラムに変更する際、以下のような質問があります。「従来型のマネージャー、あるいは、コードを書かず設計や顧客調整だけしていた人を開発チームにジョインさせたいが、どのような役割をさせるべきでしょうか?」他のメンバーと…